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NHK【ブレイブ 勇敢なる者「硬骨エンジニア」】が、めちゃくちゃ面白かった!

NHK総合テレビで、2017年11月23日(木) 23時~23時50分まで放送されていたドキュメンタリー番組、「ブレイブ 勇敢なるもの」。

録画したものを今日みました。絶賛し過ぎかもしれませんが、個人的にあまりに面白かったので、感想を書きます。

怒りながら、途中で眠ってしまう上司!?

23日の夜に、パッとNHKのチャンネルをつけました。

特に芸能人でもなく普通の方のエピソードが流れていました。よく上司に朝から怒られ続けていて、その上司が怒ったまま寝ていた時がある・・・と。

怒られ役の人はサンドバックと呼ばれていた・・・とか、もうNHKで何の番組なんだと思いました。

興味はありつつ、その時は2分程度しか観られなかったのですが、今日23日の録画した放送分をみました。

50分の番組だったのですが、途中でトイレに行きたいのを我慢して見入ってしまいました・・・録画したのをみているのに・・・。

ドキュメンタリー番組ですが、下手な映画よりよっぽど面白かったです。

東芝の元技術者 舛岡富士雄さんとフラッシュメモリの話

朝から上司にずっと怒られているって、ふつう部下がなにか悪いことして怒られているのかと思いますが、違いました。

この上司にあたる方、番組でも言われていましたが変人だったのです。

まあ、朝からずっと怒っていて怒りながら途中でストンと寝てしまうという・・・。現実なのに、エピソードが想像の域を超えています!

この上司の方が、フラッシュメモリ開発の生みの親と言われる、舛岡富士雄さんという方でした。

元東芝の社員で、東北大学の名誉教授です。

この番組に出ていた方々は、当時の研究所の所長だった武石喜幸さんを除いてみなご存命です。

元部下が楽しそうに語るエピソードの数々

番組は、元部下の方々が、お店でワイワイガヤガヤと当時のエピソードを話す場面、個別に取材した場面で構成されています。

ちなみに、元部下の方々がワイワイとやっているところには、槍玉?に上がっている舛岡さんがいません。もう、言いたい放題です!

USBメモリやSDカードなどの目に見える記憶媒体だけでなく、スマホやICカードなど生活のあらゆるものに登場してくるフラッシュメモリ。

東芝の技術開発部門にいた、舛岡さんをトップとした個性豊かな技術者の方々が完成させました。間違いなく、今の世界を変えた製品の一つだと思います。

お店で話しているエピソード。舛岡さんとチームリーダーの白田さんが仲が悪くて、間に植物を置いたとか、先ほどの怒ったまま寝た話や、パンツ事件。15時過ぎから紅茶にブランデーを混ぜて飲んでて、100人位いる部署が酒臭かったとか・・・。

東芝でこんなことがあるの?と、驚きと笑いを隠し切れません。

開発アイデアの発展の例え話が優れていた

技術開発で、途中で難問にあたることは必然ですが、フラッシュメモリ開発に関しても開発にあたり解決すべきことがいくつもありました。

個別インタビューでの元部下の方々などな説明をしたのですが、たとえ話がうまいです。

道を通る人と、戸建てや、長屋や、パーテーションでの区切りの話に分けて、仕組みに詳しくない方でも、そういう風になっているんだとすーっと話が頭に入ります。

そして、最後はホロリともさせられる

「舛岡のやろうとしている方向は正しい」と自由にさせてくれた所長がいなくなり、舛岡さんは研究の現場に立てず、フラッシュメモリの量産化が始まるこれからという時に東芝を退職することになります。

犬猿の仲で、間に植物を置いた白田さんでしたが、舛岡さん以外の上司につくようになって、舛岡さんが一番合った上司だったのかな・・・と振り返っています。

他、お店でも、散々ひどいエピソードを披露した元部下の方々がホロリとさせるコメントを語って、みんなうなずいている・・・。

誰もやっことのない新たなモノを産み出したチームがバラバラになります。

そして、当時は何をやっているんだと周りから思われていたフラッシュメモリが、瀕死の東芝を結局救うことになる。

50分ほどの番組ですが、本当にいろいろなものが詰まっていました。

当時の部下のワイワイガヤガヤの話が大きな部分を占めるドキュメンタリーですが、「プロジェクトX」や「プロフェッショナル 仕事の流儀」のような演出がないのに、そられの番組以上に胸に突き刺さる良質な番組でした。

素材が優れていれば、余計な味付けは不要なんだと強く思わされた放送です。

再放送があったら、是非見る価値のある番組です。